不妊症の鍼灸治療

■ 不妊の原因

・結婚して夫婦関係も普通にもっているのにも関わらず、2年以上子宝に恵まれない場合を不妊症と呼びます。晩婚化やストレスによる生殖機能の衰えなども影響して、不妊症に悩む夫婦は日増しに増えてきています。( 現在、6組に1組が不妊症であると言われています。)

・当院の鍼灸基本治療では、不妊の原因と考えられる以下の状態を改善し妊娠しやすい身体づくりを目指します。

 ① 身体の冷え (冷え性)

 ② 血液循環が滞って古い血がたまっている (瘀血)

 ③ ストレスなどから自律神経のバランスが崩れている

⇒これらの状態が長く続くことにより、骨盤内の血流が悪くなります。骨盤内の血流が悪いということは、当然その骨盤内に存在する子宮や卵巣の働きが低下し、妊娠しにくい身体になっていると考えられます。

※不妊治療を受けられる皆様には、お電話でのご予約(初回時に15分ほどの問診をさせて頂きます)及び、医療機関での最低限の検査をお願いしています。( 物理的な癒着や卵管の閉塞などは医療機関での原因治療が必要となる為。)

■ 中髎穴、陰部神経への鍼通電療法

・当院では、難治性不妊症の方を対象に特殊鍼治療として、中髎穴刺鍼陰部神経への鍼通電療法を行っています。

中髎穴とは仙骨上(子宮の真上に位置する)にあるツボであり、中髎穴刺鍼により骨盤神経(泌尿生殖器の副交感神経を司る)にダイレクトに働きかけることによって子宮内膜の状態を改善させることができると考えられます。

陰部神経鍼通電療法は、ホルモン療法等を行っても良好な卵子がなかなか育たない卵巣低反応症例(難治性不妊症)に対し、陰部神経刺鍼点(臀部より鍼を刺入し、卵巣の近くまで鍼を進めます)への鍼通電を行うことで卵巣の機能を改善させる治療方法です。

※鍼通電療法は、自律神経領域における局所循環の改善において短時間で高い効果を発揮することができますが、どちらも長くて太い鍼を用いて神経に直接アプローチしますので、不快感・痛みが残る場合があることを覚悟して頂く必要があります。

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